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中津(大分交通耶馬渓線跡)サイクリングオフ


前日まで開催が不安視された(笑)中津オフ2005。
しかし、不安とは裏腹に、大変有意義な二日間となったと思う。
参加された皆さんにとってもそうだった、・・・と、信じたい。


4月16日 土曜日


快晴。
ほぼ予定通りの時刻にひでわんさん来宅。
前日体調を崩され心配だったが、どうやら無理をさせてしまったようだ。
もう一人のフル参加者おれんじしゃんは夜勤明け参戦のため、
彼の自宅まで迎えに行く。

南関インターから九州道にのる。
小腹がすいたので広川SAで軽食を調達後、日田に向かう。

今オフの主目的は「サイクリング」。
しかしまあ、高遊のオフなんだから普通のサイクリングではあるはずも無い。
自転車で走るのは「大分交通耶馬溪線」という鉄道の廃線跡、
「メイプル耶馬サイクリングロード」だ。
昭和46〜50年に廃止になった同鉄道の跡に、47年から整備された
比較的歴史のある大規模自転車道だ。
我々はまず、元鉄道の終点であった「守実温泉」駅跡へ車で向かう。
そこで人数分の自転車を降ろし、さらに車で起点の中津市街まで向かい、
宿に車を置き、路線バスで守実に戻り、自転車道を走る。

日田から守実へは、国道212号線を一直線、20キロほどなので
あっという間に到着。用意した地図や資料によると、どうやら「コアやまくに」
という施設付近が駅跡のようだ。
まあとりあえず、詳しい起点は後ほど探すとして、「中津市役所山国支所」
に自転車を留置、一路中津市街へ向かう。
中津市はどうやらつい先日合併し、新市になったらしい。
山国〜中津で約30キロあるので、なかなか広い市域だ。
中津市街で昼食にラーメンを食べ、宿へ。
まだ13時過ぎだというのに部屋に通していただく。助かる。
荷物を部屋に入れ、ちょっと休憩しているとバスの時間が近づいてきた。
じわりとバス停に移動することにする。
宿から300メートルくらいか。
・・・まさか、この300メートルを往復全力疾走することになるとは・・・。
バスまで後4分というとき、ひでわんさんがつぶやく。
「皆さんちゃんと自転車の鍵は持ってますよね?」。
・・・置いてきました・・・。
車の鍵を落とすといけないと思い、部屋においてきたのだが、
そういえばあれに自転車の鍵をつけていた・・・。
・・・4分後・・・。
肺が痛い。何とかバスが来る前に着けた。
結局バスは数分遅れてきた。
・・・助かりました。ひでわんさん、感謝。

トップドア4列シートエアサス(だと思う)のバスは快適だ。
時々国道から離れて旧道を行くのがまたたまらない。
しかしやはり過疎路線か、お客は少ない。
大分交通の子会社が運行しているが、どこも路線維持には頭が痛いようだ。


中津市山国支所前に並べた自転車 おれんじしゃん撮影

ほぼ一時間の乗車で、山国役場前バス停に降り立つ。
自転車を用意して、終着駅跡を探す。
持ってきた資料の写真とつき合わせ、同じ建物を発見。
「ここですよ!」。
などと興奮気味で叫んでみたりする。
・・・と、足元にしっかり書いてあるし・・・。


足元には駅名標を模したモニュメントが・・・ おれんじしゃん撮影

快適な下り坂で始まった自転車道。
一つ目の駅「宇曽」に気付かぬまま、次の「白地」につく。
最近復元されたらしい駅名標でそれに気付く。
・・・ふとみると、相対式のホームらしきものの上には駅舎らしきものが・・・。
今は民家となっているらしい。
住んでいるのは元職員の方とか。


白地駅跡に建つ復刻駅名標。 おれんじしゃん撮影


快適な下り坂。ひでわん氏(左)と筆者 おれんじしゃん撮影

その先も自転車道は快適な下り坂だ。
天気もよく、気温もちょうどいい。
見ごろは過ぎてしまったが、まだ所々に桜の花も残っている。
我ながら良いシーズンを選んだものだ。
やがて同鉄道の中心であった「耶鉄柿坂」駅付近に到達。
しかし、おそらくこれが駅跡だろう、という場所はあるのだが、
何も痕跡が無い。
「ここだったと思いますよ。ほら、大分交通の所有地もあるし」。
などと自分を納得させながらゆっくり通過する。
そしてその先には、沿線最大の遺跡ともいえる
「第二山国川橋梁」が待っていた。


美しくカーブする「第二山国川橋梁」 おれんじしゃん撮影

「耶馬渓平田」駅跡を過ぎたあたりか、順調さに翳りが見える。
所有車が盗難にあってしまった為、ひでわんさんから借りて乗っている
自転車のペダルが、妙に重いのだ。
いやな予感がして後輪を見ると・・・、へこんでいる。
空気が抜けてしまったのか。ま、体重が重いから仕方ない。
ひでわん氏の自転車に常備のポンプで空気を補給し、再開。
しかしやはり、すぐに抜ける。
それを4〜5回繰り返す。
休憩所についたら水場もあるだろうし、そこで修理しようと思う。
だが休憩所が無い。
1箇所、洞門?駅跡付近にあったが閉鎖されていた。
仕方が無い。
おれんじしゃんにパンク箇所探す為の水を代用する缶入りお茶を
買ってきていただき、歩道に座り込んでパンク修理。
幸い、幼いころ祖父にスパルタで仕込まれたため簡単な修理は出来る。
約十五分で完了、再出発。


パンク修理作業中 おれんじしゃん撮影

日も傾いてきた。
早く宿に戻って一杯やりたい、と思う。
空気が抜けなくなった自転車は快適だ。
この調子で部分廃止後の終点、野路まで行きたい。
中津まで全線行きたいが、野路から先はどうもはっきりしないようだし、
何より宿の食事時間もある。
前回の中津オフのときみた野路の駅跡は印象的だった。
あれを見たら今日ももう終わっていいと思う。
西日が厳しくなったころ、野路駅跡、到着。
2年8ヶ月前と変わらぬそれが、目の前にあった。


持ってきた資料の現役時代の写真と比較する おれんじしゃん撮影

ここで線路跡と別れ、国道を宿へ直行。
結構距離があり、きつい。
のども渇いたし、お腹もすいてきた。
今日の宿は前回の中津オフと同様、
民宿レストラン・汽車ポッポ」だ。

宿に到着後すぐ、本日もう一人の参加者しゅうさんが合流。
早速みんなで大浴場に行き汗を流し、食事へ。
豪華夕食とビールで乾杯!。
運動した後はやはりこれ。
大人でよかった・・・。

部屋に戻ると二次会。
今回は、宴会の準備に相当時間を割いたため、完璧だ。
持ってきたビールもよく冷えている。
のみながら、今日サイクリングに参加できなかったしゅうさんに
内容の報告。というか自慢・・・。
ひでわんさん持込の電車運転ゲームに興じる。
そうこうしているうちに、日付は変わっていた。


運転シミュレーターに興じる一同


4月17日 日曜日


7時頃だらだらと起きる。
昨日の疲れは無い。
朝風呂〜朝食のあと出発。
宿は前回同様、食事、部屋などとても満足。
おかみさんの人柄も良いすばらしい宿だった。

宿を出てすぐのコンビニで、本日の参加者、友人Sと合流。
四国は松山から、わざわざ船と列車で駆けつけてくれた。

今日は、福岡県赤村で未成線の跡地を走るトロッコに乗ろうと思う。
5人が、しゅうさんの車と高遊車に分かれてキャラバンで移動。
まったく初めての道で、まったく初めての場所へ向かうのだが、
持ってきた地図はあまり役に立たない。
概ね勘で地図に無い道などを通って進む。
そのうち、お目当ての駅がある路線「平成筑豊鉄道田川線」
にたどりつく。
あとは線路沿いに山道を進む。
と、左側にバスの廃車体を発見。
廃車体趣味のしゅうさんのために停車。
この廃車体、なかなかいいロケーションにたたずんでいる。
田川線の列車と絡めた写真も撮ってみたいものだと思う。


山間に佇むバス廃車体 右奥は田川線の鉄橋

やっと赤駅についたのは、予定より遅く11時前だった。
ここで「赤村トロッコ油須原線」に乗る。
11自発のトロッコは満席だという。
11時半発のものに乗ることになる。


今では珍しくなった硬券タイプの乗車券

トロッコに乗り込むと、係りの方が切符にはさみを入れてくれる。
この切符だけでなんだか満足だ。
時間が来ると、警笛を響かせて発車。
トンネルをくぐって次のトンネルの中で終点。
油須原線の簡単な説明のあと、折り返し。
尻の下から突き上げるような乗り心地がたまらなくいい。
あっという間の20分弱。楽しかった。


赤駅前で発車を待つトロッコ 家族連れに大人気だ

発車すぐはゆるい下り・1本目のトンネルへ・連結器とレール

楽しい体験乗車の後、車の席替えも済ませ、出発。
油須原線と上山田線の廃線跡を見ようと思う。
その前に食事。
道路沿線の看板でおいしそうなレストランを見つけ、苦労して
たどり着くも、待ちが40分もあるとのことで断念。
しかもいつの間にか豊前川崎まで来てしまっている。
油須原未成線跡はあきらめる。
気を取り直して豊前川崎駅付近でラーメンで昼食。まあまあだ。

川崎の観光案内にも載っている「熊ヶ畑トンネル」に向かう。
上山田線として開業していた区間だ。


豊前川崎から2つ目、真崎駅跡 公園になっていた


熊ヶ畑トンネル川崎側坑口

全長1.7キロのトンネルは、まっすぐに伸びているため向こう側の明かりが見える。
廃止後もずっとレールが残っていたのだが、最近盗難に遭ってしまった。
枕木のところどころに痛ましい焼き跡などが残る。


いい天気の中を快走。

鹿児島や松山に帰るメンバーのことを考えると、そろそろ時間もなくなってきた。
この辺りで帰途に就こうかと思う。
松山のS氏が博多によって帰るというので、甘木辺りまで送ろうと思う。

国鉄末期に廃止されたローカル線も、少し考えれば存続できそうなものを
ずいぶんと含んでいたように思える。
今日見た上山田線などは、廃止も仕方なかったかもしれない。
しかし、福岡市近郊でも勝田線のような通勤線になりえる路線が姿を消した。
国鉄が廃止した、といえばこの「甘木線」もそうだ。
国鉄時代は数えるほどしか列車が無かった。
今はどうだ。
赤字に転落したとはいえ、全国の第三セクター鉄道の中でも優良児とされ、
いまでは甘木駅も昼間帯で時間2本発車していく。
そんなことを思いながら、S氏と別れる。
遠路はるばるありがとう。

しゅうさんの軽ワゴン車で高速走行を味わうと、広川ではずいぶん先に着いた
ひでわん氏運転の高遊号が待っていた。
ここで解散することにする。
しゅうさんに別れを告げ、高速を下る。

楽しそうなことを詰め込んだ2日間。
待ち遠しかったが終わるのは早い。
次は夏のビール列車か、そんな話をしながら走る。
気温は照りつける太陽のせいか、暑いくらいだ。
わが高遊号のクーラーは、・・・ガス欠・・・。
高速道路で窓を開け、疲れた顔で男三人・・・。


前日体調を崩しながらもご参加いただいたひでわんさん、
参加しにくい状況の中、万難を排しご参加いただいたしゅうさん、
四国は松山から遠路はるばるご参加いただいた友人S、
夜勤明けの体に鞭打ってご参加いただいたおれんじしゃん。
不十分な幹事であったと思いますが、皆様のおかげで、
大変楽しいオフが出来たと思っております。
ありがとうございました。



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